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zoom RSS 「永遠のゼロ」百田尚樹著

<<   作成日時 : 2010/05/31 14:14   >>

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帯に書かれた宣伝を見て、なにげにこの本を手に取り立ち読みしましたが、その面白さにぐいぐいと引き込まれてしまい、なんとも充実した数日間を過ごすことが出来ました。

本の内容や作品についての評論は、児玉清さんによって分かり易く末尾に書かれていますのでここでは割愛します。ただ、小生なりに印象に残ったものを思い浮かぶまま綴りたいと思います。

さて、この作品は大変バランス良く構成されているとまずは思いました。それは様々な趣向をもつ読者に対し、狭い切り口でマニアックに書くのではなく、読者が期待しているであろう広範囲な要素を見事に散りばめていたからです。具体的には、主人公の祖父母の秘密、探偵、歴史、戦争、ドキュメント、恋愛、意外な事実、定説を覆すインタビュー、純文学的表現、主人公の成長物語として、と多岐に渡るものであり、これがこの小説にスマートに織り込まれており、かつ読みやすいということです。またゼロ戦というテーマも面白い!先の大戦でタブー視されていたものが最近になり大分明らかになり、公正な歴史的記述がなされるようなったとはいえ、インタビュー形式の内容には思わずはっとさせられることが幾つもありました。

ところで、個人的に気に入ったところは、松乃が祖父を亡くなった宮部の生まれ変わりとして受け入れる純文学的なシーンです。なにか三島文学を思わせるような、輪廻転生を複線に敷くような展開が素晴らしかった。そして三島由紀夫のように末尾の一文が作品に文学的奥行きを与えてくれる。久しぶりに良い文学作品に出会えたなあという嬉しさと、純文学を読了した時にもつ清々しさの両方がこみ上げてきて、なにか心が浄化されたようにも思えました。

もしかして、かけがえのない幸せとは、不幸な時代の中にこそあるのではないでしょうか?また豊かであるとは、当然ながら物や安定の中にあるのではなく、どれだけ人生をひたむきに生き抜いたか、その汗の中にこそ隠されていると思います。この物語に出てくる大東亜戦争時代を生きた人々は皆輝いている。そして何だか羨ましく思えました。こんな時代を生きた人々を取材した主人公は、きっと自堕落な生活から足を洗い、もう一度真剣に生きていこうと決心することでしょう。

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